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企業SNSを始める前に整えておきたい、3つの労務ルール
企業がSNSを運用する場合、投稿内容や撮影方法を決めるだけでは十分ではありません。
社員による私的なSNS利用、会社に関する投稿、社員を撮影・掲載する際の同意について、あらかじめ社内ルールを整えておく必要があります。
1.勤務時間中の私的SNSは、服務規律の範囲で定める
勤務時間中は、社員が会社の指揮命令の下で業務に従事する時間です。そのため会社は、職務専念義務や情報セキュリティの観点から、勤務時間中の私的なSNS利用を一定の範囲で制限できます。
ただし、勤務時間中の利用と休憩時間中の利用、私物端末と社用端末、私的利用と業務上のSNS運用は分けて考える必要があります。
「SNSの利用を禁止する」と一律に定めるのではなく、就業規則の服務規律やSNS利用ルールに、次のような事項を具体的に記載します。
ルールがないまま、発覚後に突然処分するのではなく、禁止する行為と理由を事前に周知しておくことが重要です。
2.会社の評判を落とす投稿と、機密保持違反を分けて考える
社員が会社への不満や愚痴を投稿したからといって、直ちに機密保持違反や懲戒処分の対象になるわけではありません。
機密保持違反が問題になるのは、例えば次のような情報を無断で公開した場合です。
一方、虚偽情報の投稿、会社や社員への誹謗中傷、業務を妨害する目的の投稿などは、機密保持とは別の問題として判断します。
会社名を特定できるか、内容が事実か、具体的な被害があるか、公益通報や正当な問題提起に当たらないか、就業規則に根拠があるかなどを確認しなければなりません。
SNSガイドラインには「会社の評判を落とす投稿は禁止」とだけ記載するのではなく、個人情報、機密情報、虚偽情報、誹謗中傷など、禁止する行為を具体的に示します。
3.社員を撮影・掲載する場合は、本人の同意を得る
企業SNSの動画撮影で「映りたくない」という社員がいる場合、顔出しや出演を当然の業務として強制することは避けるべきです。
社員の顔、声、氏名、所属、発言内容などをSNSへ掲載することは、本人の肖像やプライバシーに関わります。採用広報や会社PRへの出演については、本人の意思を確認し、同意を得たうえで撮影・掲載します。
入社時に撮影・掲載同意書を取得する方法もありますが、「会社が必要とする媒体へ自由に掲載できる」という包括的な同意にしてはいけません。
同意書では、少なくとも次の事項を明確にします。
入社時に同意を得ていても、当初の目的を超える利用や、新しい媒体への掲載、大幅な加工を行う場合は、あらためて確認する運用が安全です。
顔出しをしなくても、企業SNSは運用できる
出演を希望しない社員がいる場合は、撮影を強制するのではなく、編集や表現方法を工夫します。
顔を出さないことと、会社の魅力を伝えられないことは同じではありません。
企業SNSを継続するために必要なのは、社員の善意や協力を当然のものとすることではなく、守るべきルールを定め、本人にも選択肢のある参加方法を用意することです。
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