WHAT CORPORATE SNS CAN DO
企業SNSでできること
採用は、企業SNSが担える役割のひとつです。まず全体像を確認します。
| 目的 | 詳細 |
|---|---|
| 企業認知の向上 | 親近感・共感の獲得、口コミ形成、リクルーティング |
| 販売力強化 | 顧客教育、販売促進、リサーチ、テスト販売、コアファン囲い込み |
| 顧客サポート | 緊急時広報、問合せ対応、CSR活動、地域との繋がり |
| 海外展開 | 世界観の伝達・多言語展開 |
| 信頼性構築 | 専門性訴求、企業ストーリーテリング、情報資産化 |
このうち採用は、知名度と信頼性の両方に関わる役割です。では、なぜその採用でSNSが必要になるのか。求職者が普段どこで情報に触れているかから確認します。
WHY RECRUITING SNS
採用にSNSが必要な理由
「若い人を採用するなら、TikTokやInstagramを始めるべきだろうか」
新卒・第二新卒の採用を強化したい企業から、このような相談があります。
たしかに、若年層へ情報を届けるうえで、SNSや動画サービスは無視できない存在です。しかし、SNSアカウントを開設し、会社の日常を投稿するだけで応募が増えるわけではありません。
採用におけるSNSの意義は、SNSだけで採用を完結させることではなく、これまで自社を知らなかった人との接点をつくり、採用サイトなどの「応募を判断する場所」へつなげることにあります。
若年層の多くの時間が、SNSと動画に使われている
総務省の「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、平日に「ソーシャルメディアを見る・書く」平均利用時間は、10代が67.1分、20代が79.1分でした。
「動画投稿・共有サービスを見る」時間はさらに長く、平日では10代が127.2分、20代が107.1分、休日では10代が166.1分、20代が151.0分となっています。
SNS(平日・平均)
10代 67.1分20代 79.1分
動画(平日・平均)
10代 127.2分20代 107.1分
動画(休日・平均)
10代 166.1分20代 151.0分
主なサービスの利用率を見ると、次のような結果です。
| サービス | 10代 | 20代 |
|---|---|---|
| YouTube | 95.0% | 96.3% |
| 69.3% | 82.6% | |
| TikTok | 67.9% | 61.5% |
| X | 56.4% | 73.4% |
| LINE | 96.4% | 97.7% |
この結果から分かるのは、10代・20代にとってSNSや動画サービスは、特別なメディアではなく、日常的に接触している情報環境だということです。
求職者に自社を知ってもらう入口を求人媒体と採用サイトだけに限定すると、企業側が発信している情報と、若年層が普段接している場所との間に距離が生まれます。
SNS採用の第一の意義は、この距離を縮めることにあります。
SNS採用の本質は、アカウント開設ではなく「導線設計」
総務省の調査は、SNSを使えば応募者が増えることを直接証明したものではありません。また、SNSを就職活動に利用している人だけを対象にした調査でもありません。
それでも、若年層が日常的にSNSや動画サービスへ多くの時間を使っているという結果は、企業が採用情報を届ける場所を考えるうえで重要な示唆を与えています。
採用SNSの目的は、投稿本数やフォロワー数を増やすことではありません。
SNS
接点をつくる
採用サイト
判断材料になる
応募フォーム
行動の入口になる
この役割分担を明確にしてはじめて、SNSは単なる情報発信から、採用につながる仕組みへと変わります。
参考:総務省情報通信政策研究所 令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
※本調査は、2025年12月に全国の13歳から79歳までの1,800人を対象として実施された、メディア利用時間・利用実態に関する調査です。
ただし、この調査が示すのは全体の傾向です。自社が採用したい人がどこを見て、何を確かめるのかは、会社ごとに違います。導線を設計する前に、届けたい相手を具体化します。
PERSONA
ターゲットとペルソナ
「どんな人を採用したいのか」といったとき考えること。
ターゲット:採用したい人の「属性」
年代、職歴、スキル、経験など
ペルソナ:その人を具体化した「人物像」
価値観、趣味、ライフスタイル、家族など
例:制作会社が「実務経験のある中途デザイナー」を採用する場合
採用ターゲット
採用におけるペルソナは、理想の人物を作るためではなく、採用したい人が、応募前に何を知り、何を不安に感じ、何を比較するのかを具体化するための仮説です。
ターゲットとペルソナの違い
| ターゲット | ペルソナ | |
|---|---|---|
| 考えること | どのような人を採用したいか | その人は何を考えて応募するか |
| 主な内容 | 職種、経験、スキル、勤務地など | 転職理由、不安、比較基準、情報行動 |
| 主な用途 | 採用要件を決める | 発信内容、媒体、導線を決める |
| 例 | 経験3年以上のWebデザイナー | 制作経験はあるが、分業化で企画に関われず転職を検討している人 |
ターゲットだけでは、「その人へ何を伝えればよいか」までは分かりません。ペルソナまで考えると、必要なコンテンツや確認される場所が見えてきます。
採用は「会社が人を選ぶ活動」であると同時に、「候補者から会社を選んでもらう活動」でもあります。
ターゲットは、会社側の視点から「どのような人に来てほしいか」を定めています。
ペルソナは、候補者側の視点から「会社の何に期待や不安に感じ、何を見て応募するか」を具体化したものです。
つまり、両者は同じ人物を違う側から見ています。
どちらか一方だけでは、「応募は集まるが欲しい人ではない」または「欲しい人を定義したが、その人から応募されない」という状態になりやすいため、両面で考える必要があります。
届けたい相手が決まったら、次に見るのは自社の現状です。その人は、いまどの段階で応募をやめているのか。ここを取り違えると、SNSは効かない場所で使われます。
WHERE IT IS STUCK
採用目的SNSを始める前に、応募につながらない理由を整理する。
会社を知り、仕事に興味を持ち、他社と比べて、応募する。求職者はいくつかの段階を経て応募に至ります。魅力が伝わらないのか、条件が合わないのか、応募に不安があるのか。立ち止まる理由によって、必要な対策は違います。SNSの発信を増やす前に、どこで、なぜ応募への歩みが止まっているのかを確認しましょう。
FUNNEL 5 STAGES
具体的な施策
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直す場所
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行をクリックすると、確認する論点と直す場所が開きます。上の段が詰まっている と下の層に届きません。
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代表 千葉若菜 特定社会保険労務士
音楽業界で20年以上、制作・宣伝の現場に携わってきた経験を持つ社会保険労務士。エンタメ企業特有の働き方を前提に、現場で運用できる労務制度づくりを支援しています。
出典:厚生労働省「労働者の募集広告の表示義務」/総務省「令和7年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」